【 優一 】「ほら、そんな所に突っ立てないないでここに座れよ」
客人用の椅子を指差し、若葉に座るように促す。
【 若葉 】「あ、いいよいいよ。あたしはこっちで」
ニコニコしながら若葉が俺のベッドに腰を下ろす。
【 優一 】「おいおい、わざわざベッドに座らなくても……」
【 若葉 】「いいからいいから。あたしはこっちの方がいいの。優一は嫌? あたしにベッドに座られるのは?」
【 優一 】「いや、そんなことないけどさ……」
【 若葉 】「ならいい問題ないじゃない。こっちの方が優一と同じ視線で話せるもん」
【 優一 】「そう言われれば、そうだけ……いっ!?」
うぁ、若葉の……パ、パンツが……。
ベッドに座った若葉を正面から見据えると、丈の短いスカートのせいで、ショーツが丸見え状態になっていた。
いつも……でもないけど、比較的見慣れたスポーツタイプのショーツ。
艶やかではないけれど若葉らしい健康的な色香が漂うショーツに、心臓がばっくんばっくんど大きく脈動を始め、全身がカァーっと熱くなっていく。
【 優一 】「っ……」
見ちゃダメだ、見ちゃダメだ! そう思いながら必死に目線を反らすが――
【 優一 】「うっ……」
男の持つ悲しい性だろうか、若葉の股間からどうしても目が離せないダメな俺。
【 若葉 】「ん、どうしたの優一。なんかそわそわしてるけど……ああっ!?」
若葉は頬を赤く染めながら、そそくさと足を閉じ、スカートの上に手を置いた。
【 若葉 】「も〜う、優一のエッチ……今、変なところ見てたでしょ?」
【 優一 】「み、見てない! 俺は何も見てない!」
【 若葉 】「もう、ホントに? なんか視線が直球ストレートだった気がするんだけどなぁ」
【 優一 】「うっ……す、すみません。見てました。その、つい……丸見えになってたから……つーか、見えてるのを指摘するのもどうかと悩んで……とにかくすまん……」
言い訳するだけ無駄だと悟った俺は、素直に見ていたことを認め、若葉に向かって両手を合わせて謝った。
【 若葉 】「あは、そんなに焦らなくてもいいのに……あたしのパンツなんてもう何度も見てるんじゃなかったっけ?」
【 優一 】「いや、そんなことはない! 何度もなんて見てないって! ま、まあ、今日が始めてってわけじゃないのは認めるけど……」
若葉の言うとおり、若葉のパンツを見たのは今日が初めてというわけではない。
前の陸上部のブラチラの時もそうだけど、若葉は意外とガードが甘い所があって、俺はもちろん、誠とも何度か見たことがあるのだ。
で、以前だったら――
【 優一 】「おい、若葉、パンツが見えてるぞ?」
と堂々と指摘して、若葉の方も――
【 若葉 】「も〜う、優一と誠のエッチ! あと、そういうこと大きな声で言わないでよね!」
とかいう感じで終わっていたんだけど……なんなんだ。この今までにない気まずい雰囲気は……。
【 優一 】「なあ、若葉。もしかして緊張してたりする?」
何とも言えない雰囲気に耐えきれなくなった俺は、ふと思いついたことを口にしてしまった。
【 若葉 】「えっ……あはは、まあね。だって好きな人と二人きりでいるんだよ? 緊張するに決まってるよ。それに……昨日の今日だし……」
頬を赤く染めながら、ちらっと上目遣いに俺を見る若葉。
【 優一 】「そ、そうだな……」
聞いた俺の方こそ、若葉のことめちゃくちゃ意識して、さっきから緊張しまくりだ。
【 若葉 】「そういう優一はどうなの? さっきから黙ってるけど、もしかして緊張してたりする?」
【 優一 】「そりゃ、まあ……若葉と同じだよ……」
【 若葉 】「ねえ、それってさ、あたしのこと、女の子として意識してくれてるって思っていいのかな?」
【 優一 】「えっ……たぶん……そうだと思う。あ、でも変な心配はしなくていいぞ? 俺は突然、狼になったりしないから」
【 若葉 】「へへ、そう言う割には、かなりエッチな目であたしのパンツ見てたよね?
【 優一 】「うっ!? いや、あれはその不可抗力というか、つい……うん、ホント、すまん。でも、それとこれとは話が違うって……そんな変なことしたりしないよ、俺は」
情けない話だけど、そもそも、俺にそんな度胸はない。ここで若葉に強引に迫ることが出来る男だったら、春姉を始め、誠にバカにされることもなかっただろう。
【 若葉 】「な〜んだ。つまんないの。別にあたしは狼に襲われてもいいと思って来たんだけどなぁ」
そう言いながら若葉が俺のベッドに横になり、俺の枕に顔を埋めた。
【 若葉 】「あは、なんか優一の匂いがするかも……」
顔を枕に埋めたまま、若葉は幸せそうな顔ですりすりと枕に頬ずりを始める。
【 優一 】「うわ、なにやってんだよ。やめてくれよ、恥ずかしいだろ。汗臭いと思うし……」
【 若葉 】「へへ、でも優一の匂い、あたし好きだよ。汗臭いのも今のあたしにはすっごくいい匂いに感じられるもの……」
焦る俺をよそに若葉はニッコリと微笑み、ベッドに染みついた俺の匂いを嗅ぐのに夢中になった。
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