【 優一 】「せっかくの自転車なんですから二人乗りで帰りましょう。そっちの方が早いし、何よりもこのクソ暑い中、歩くのは大変でしょ?」
【 あやめ 】「えっ、で、でも……」
【 優一 】「そんな心配しないでも大丈夫ですよ。これでも二人乗りは慣れてるんで安心してください。さっ、早く後に乗って」
そう言って、ママチャリの後にある荷台をバンバンと右手で叩いて見せた。
【 あやめ 】「……は、はい……それじゃ、お言葉に甘えて……失礼します……」
遠慮がちに答えると、あやめさんは荷台にちょこんと座った。
【 あやめ 】「えっと、こんな感じでいいのかしら?」
【 優一 】「ええ、大丈夫です。あ、でも、出来ればもっとしっかり俺に掴まって貰えます。両手を俺の腰に回す感じで……バランスが崩れた時、危ないんで」
【 あやめ 】「は、はい……えっと、こんな感じ……でしょうか?」
あやめさんは俺に言われた通りに両手を俺の腰に回すと、ギュッと背中に強くしがみついてきた。
【 優一 】「うっ!?」
こ、この背中に触れる柔らかな感触……うぅ、まさか……。
いや、まさかも何もない。この背中に当たる柔らかい感触は間違いなくあやめさんの胸……おっぱいの感触だ。
うぁ、あやめさんの胸、凄すぎ……。
柔らかくも弾力に満ちた量感たっぷりの乳房の感触が、背中からダイレクトに伝わってくる。
【 あやめ 】「あの、優一さん? その……このくらいで大丈夫なんでしょうか?」
背中から伝わる乳房の感触に沈黙してしまった俺に、あやめさんが不安げな表情で尋ねてくる。
【 優一 】「えっ!? ああ、そのくらいで全然、OK! 問題ないです!! それじゃ、行きますよ!」
なるべく胸のことを意識しないようにすると、俺は自宅に向かってペダルを勢いよく漕ぎ始めた。
あやめさんを後に乗せて、颯爽と家路を疾走していく。
いかんせんこの蒸し暑さなため、心地よい風が……とまではいかなかったが、それでも徒歩に比べたら爽快そのものだ。
【 優一 】「あやめさん、怖くないですか?」
【 あやめ 】「ええ、大丈夫です。落ちないように優一さんにしっかりと抱きついてますから」
あやめさんが両腕により一層力を込めて、力強く俺の背中にしがみついてきた。
それに合わせて柔らかな肉の塊が背中に押し付けられ、心地よい感触が背中から伝わってくる。
うぁ、おっぱいが更に強く押し付けられて……こ、これは素晴らし……いや、凶悪な状況だ。
ムラムラとしてしまいそうになるのを理性で何とか堪えつつ、自転車のペダルを漕いでいく。
【 あやめ 】「うふふ、実は私、自転車の後に乗るのって始めてなんです」
【 優一 】「えっ、そうなんですか?」
【 あやめ 】「はい。私、学生時代はずっと徒歩で通学でしてましたから。こんなふうに自転車に二人乗り、それも男の方の後に乗るなんて……今日が始めてです……」
【 優一 】「そ、そうなんですか。あ、でも、あやめさんって旦那さんとは学生時代からずっと付き合ってたんですよね? 自転車でデートとかしなかったんですか?」
【 あやめ 】「あ、はい。私はずっと電車通学でしたし、主人はその……学生ではありませんでしたから……」
どこか気まずそうにあやめさんが答える。
うっ、しまった。どうやら、別れた旦那さんに関する話題は、タブーとしておいて方がよさそうだ。
【 優一 】「そうなんですか。……すみません、なんか俺、余計なこと聞いちゃってみたいで……」
空気を読まずに質問してしまったことを後悔し、あやめさんに謝罪する。
【 あやめ 】「いえ、気にしないでください。昔のことですから……それよりも、すごく気持ちいいですね。なんだか映画のワンシーンみたいです」
【 優一 】「映画?」
【 あやめ 】「ええ、恋愛もので恋人同士がよくこういう風にしてるじゃないですか」
【 優一 】「あ、ああ、そう言われればそうですね」
あやめさんの恋人という言葉にドキッと胸が高鳴り、全身が熱くなっていく。
【 あやめ 】「こうしてるとなんだか学生時代に戻れたみたい……うふふ、おかしいですよね。結婚までしたのに、今頃になって、こんなにはしゃいで……」
【 優一 】「……そんなことないですよ。結婚してたってだけで、あやめさんはまだまだ若いじゃないですか。うちのみこ姉と春姉と一個しか違わないわけだし、はしゃぐのは全然アリだと思いますよ」
【 あやめ 】「優一さん……ありがとう。実は私、今、もの凄くドキドキしてるんです」
【 優一 】「えっ?」
【 あやめ 】「もし学生だった時に優一さんみたいな人と出会えていたら……ふふ、私の運命も変わっていたかもしれませんね」
あやめさんはそう言うと、そっと頭を俺の背中に預けてきた。
【 優一 】「あ、あやめさん……」
背中越しに伝わるあやめさんの身体の温もり、みこ姉や春姉、そして若葉とも違う、優しさに溢れた甘ったるい香り、柔らかい&弾力に満ちた大きな乳房の感触……。
そして、あやめさんの今の言葉に、心臓が早鐘を打ち始め、あやめさんを女性として意識してしまう。
なにドキドキしてんだよ、俺には若葉って彼女がいるのに……。
変なこと考えちゃダメだ。
とは思うものの、自転車が揺れる度に背中に密着している柔らかな乳房がタプタプと上下に弾む感触は、すごく気持ちよくて夏の暑さとは別の意味で全身から汗が吹き出してきた。
ヤバイ、このままあやめさんと密着してたら、ムラムラというか、変な気分になってしまいそうだ。
そう思った俺は、ペダルを勢いよく漕ぎ、一気に自転車の速度を上げた。
【 あやめ 】「きゃあっ!? ゆ、優一さん、そんなに無理しなくてもっ!?」
【 優一 】「あはは、ノープロブレム! このくらい余裕ですって。さあ、家まで一気に飛ばしますよ!!」
照れ隠しに意味もなく自転車のベルを鳴らしながら、俺は輝山荘に向かって勢いよく自転車を走らせていった。