【 玲奈 】 「あぁ、翔太、翔太……」
 

 愛おしげに俺の頭を両手で包み込むようにして、その豊満なおっぱいの谷間に優しく抱き締めてくれる。

【 翔太 】 「あっ……っ、母さんっ!」
 

 久しぶりの母さんの温もりと甘い香りに一瞬、呆けてしまったが、頭を撫でられると俺は我慢できずに
 母さんに甘えていった。

【 翔太 】 「凄く会いたかったよ、母さん」
 

 甘い香りを胸いっぱいに吸いながら、母さんの柔らかくて温かいおっぱいに顔を思いきり埋めていく。

【 玲奈 】 「わたしも会いたかったわ」
 

 おっぱいに甘える俺の頭を両手でギュッと抱き締め、大きなおっぱいで優しく包み込んでくれる。

【 翔太 】 「母さん……」
【 玲奈 】 「んっ、翔太……」
 

 お互いの存在を確かめ合うように、俺と母さんはしばらくの間、抱き合ったままでいた。

【 翔太 】 「母さん、父さんは大丈夫なの?」
【 玲奈 】 「ふふ、翔太に会いに行ってはダメとは言われていないわ」
【 翔太 】 「もしかして内緒で来たとか?」
【 玲奈 】 「ふふ」
 

 俺の問いかけに、母さんは悪戯っぽく微笑みコクリと頷いた。

【 翔太 】 「ダメだって。黙って会いに来たりしたら、母さんが父さんに怒られる」
【 玲奈 】 「怒られても構わないわ。私、翔太を迎えに来たの」
【 翔太 】 「迎えにって……」
【 翔太 】 「そんなの無理に決まってる! 俺は父さんに追い出されたんだ。それは母さんがよく知ってるじゃないか」
 

 そうだ。あの時、俺は父さんにお前なんか息子でも何でもない。家から出て行けって、
 ハッキリとそう言われたんだ。

【 玲奈 】 「もちろん知ってるわ。だけど、もう放っておけない。翔太が家を出ていって。私だけが残るなんて……」
【 玲奈 】 「ねえ、翔太。お願いだから、お父さんと仲直りして戻って来て」
【 翔太 】 「それは……出来ることならそうしたい。けど……」
 

 実家に、母さんの元に戻ったら、また前のように過度に甘えてしまうかもしれない。 それに父さんとの間に
 出来てしまった確執を簡単に修復出来るとは到底思えない。

【 玲奈 】 「ごめんなさい。いきなり言われても困惑するわよね」
 

 動揺し困惑する俺の様子に、母さんが優しく微笑み頭をなでなでと撫でてくれる。

【 玲奈 】 「今日は出直すわ。でも、わたしは本気よ。また翔太と一緒にに暮らしたいの」
【 翔太 】 「母さん……」
 

 それは俺だって同じだよ。だけど……。

【 玲奈 】 「それじゃ、お母さん、今日は帰るわね。また来るから、今日言ったこと、よく考えておいて」
 

 最後にギュッっと強く俺を抱き締めると、母さんは俺から身体を離し、道路に止めてあった車に乗り、
 俺の前から去って行ってしまった。

【 翔太 】 「……」