【 拓己 】「う、うぅ〜ん……ん、あれ……みぃ姉?」
【 深月 】「みぃ姉? じゃないでしょ。早く起きないと遅刻するわよ?」
【 拓己 】「えっ、遅刻!?」
慌てて枕元の時計を手にとって見る。
【 拓己 】「なんだ。まだ余裕じゃん。というわけで、もう少しだけ寝かせて」
【 深月 】「全然、大丈夫じゃないじゃない。ほら、甘えたこと言ってないで早く起きる!」
【 拓己 】「うわ、さぶっ! うぅ、布団取るのは反則だって」
今度は容赦なく布団をすべて剥ぎ取ってしまった。
【 深月 】「寒いのは当たり前でしょ、今は12月なんだから。ほら、ぶつぶつ言ってないで、さっさと起きなさい!」
むぎゅ〜!!
【 拓己 】「あいてて! わ、わかったよ、すぐに起きるから、耳引っ張るのはやめて!!」
【 深月 】「もう、あたしだって学校いかなくちゃいけないんだから、あんまり世話やかさないでよね」
【 拓己 】「誰も起こしてくれなんて頼んでないじゃないか……」
【 深月 】「なんか言った?」
むぎゅ〜!!
ギロリと睨み付けると、みぃ姉は俺の口を指で、ぎゅ〜っと摘み上げた。
【 拓己 】「あいででで! な、なんほひってないって!」
【 深月 】「減らず口ばかり言ってないで、さっさと起きてご飯食べて学校に行く、わかった?」
【 拓己 】「わ、わかったよ、起きます。起きればいいんだろ」