「みなさん、今日は。そして初めまして、でいいのかしら?」
「私は高天玲子。今回、新たなる『姉妹』として、姉と共にヒロインに抜擢されました。
 今後とも、よろしくね。ほら、姉さんも挨拶して」
「あ、あたしか? あ〜、玲子の姉の明日香だ。よろしく」
「ふぅ、相変わらず、愛想がないんだから」
「いいだろ、別に。愛想なんかなくたって生きてけるよ」
「でも、突っ張ってばかりじゃ、損な人生を送ることになるわ」
「損かどうかはあたしが決めることだから、玲子には関係ないだろ?」
「そうかもしれないけど、妹として姉さんには出来るだけ幸せになって欲しいって思ってるの」
「余計なお世話だよ。けど、お前に悲しい思いをさせない程度には頑張ってみるよ」
「ふふ、そう言ってくれると嬉しいかな」
「それじゃ、前回の舞と七菜ちゃんの後を引き継いで、セールスポイントの紹介をしていくわね」
「姉さん。今回のセールスポイントの内容だけど、私が渡した台本、きちんと見てくれた?」
「ああ、見たよ。えっと、確か立ち絵のバリエーションが前作以上に増えたんだっけか?」
「大正解。前作もそういう方針だったんだけど、今回も立ち絵には力を入れてるの」
「恒例になってる裸立ち絵は攻略対象のキャラ全員分揃えてあるし……」
 
 
「後ろ向き立ち絵も姉妹キャラに備わっていて姉妹ヒロインは3パターン」
「他のみんなも最低、2パターンの立ち絵が用意されてるんだ」
「あと、全員じゃないけれど、弟君に孕まされて、妊婦さんになっちゃった時の立ち絵も用意されてるから、
 そういうのが好きな人は、期待していいんじゃないかしら」
 
 
「あいつ、こんなに孕ませるのか。なんてつーか、凄いな……」
「ふふ、立ち絵がないだけで、姉さんもバッチリなんだけどね」
「んっ、バッチリってなんの話だ?」
「さあ? そんなことより、話を先に進めましょう。今度は姉さんの番よ。私の台本、読んでくれたんでしょ?」
「ああ。あ〜、えっとだな。多くの立ち絵を用意することで……えっと、キャラクターの持ってる魅力を
 ビジュアル面で深く追求して……」
「ああ、もうっ、言葉で説明するのは面倒すぎる。とりあえず、これを見てくれ。
 メインは張ってるキャラの立ち絵の種類だけでこれだけあるんだ」
 
 
「どうだ? なかなかのボリュームだろ? これに加えて服装のバリエーションがあるからな、結構、凄いと思うぞ」
「もちろん、あたしと玲子、四郎の家の姉妹以外のキャラも立ち絵は豊富に揃えてあるから、
 あたし達以外が好きだ! って奴も安心していいと思うぜ」
「つっても、最近は手の込んだゲームも多いから、珍しくもないかもしれないけどな。けど、一応言っておく……手抜きはナシだ」
「って、解説って、こんなもんでいいのか?」
「ふふ、上出来上出来。姉さんが言うと、締まり具合がとてもいい感じになるわね」
「な、なんだよ、ニヤニヤして。
 何故かはわからないけど、お前の言葉から微妙にいやらしいものを感じてるんだけど、あたしの気のせいか?」
「気のせいじゃないかなぁ。私はいやらしいことなんて考えてないもの。
 いやらしく感じるのは、姉さんがエッチだからじゃないの?」
「なっ、なに言ってんだよ。あたしのことを勝手にエッチな女にすんな!」
「くすくす、顔が真っ赤になってる。初な感じで結構、グッとくるものがあるかも……」
「なにがグッとくるだよ。はぁ、お前と話をしてると、ホント、疲れるよ」
「そんなこと言わないで。たまにはいいでしょ。姉さんとは、毎日、会えるわけじゃないんだもの」
「あえて言うけど、あたしは家には戻らないからな」
「それはわかってるから大丈夫よ。
 あ、でも、あたしとは関係のない理由で、姉さんは家に戻ってくることになるかもしれないわね」
「? それって、いったいどういう意味だよ?」
「さあ?」
「さっきから、惚けてばかりで、やっぱりお前と話をしていると疲れるのは間違いないや」
「もう、つれないことばかり言って、久しぶりに会えたんだから、もっと嬉しそうにしてくれればいいのに……」
「いきなり押しかけてきてよく言うよ。あたしの貴重な休日がパーになっちゃっただろ」
「たまにはいいでしょ。姉さんが家を出てから、顔を合わせる機会は一気に減っちゃったんだから。姉妹なのにね」
「わかったよ。あたしだって、玲子にあえて良かったって思ってはいるんだ。だから、そんな目であたしを見るなよ」
「うふふ、わかってくれれば、それでいいの」
「まったく、玲子にはかなわないよ。それで、セールスポイントの紹介とやらは、もう終わりでいいのか?」
「ええ、今日はここまでよ。今回は立ち絵の紹介でちょっと地味だったわね。
 でも、そういう場所に力を入れていかないと、ゲームはよくならないのよ」
「ここを見ているみんなだって、立ち絵のバリエーションが豊富な方がいいでしょ?
 ふふ、これで本編のボリュームが少なくなったら本末転倒だと思うけど」
「そうじゃないのなら、こういう部分に力を入れていくのって、アリなんじゃないかなぁ〜って、私は思ってるわ。
 姉さんはどう思う?」
「あたしか? そうだなぁ、いいんじゃないか?
 場合によってはハッタリってやつも重要だと思うけど、基礎部分をしっかりすることは大事だと思う」
「小技あってこそ、大技が効果があるんだ。大技だけ狙ってたんじゃ、喧嘩には勝てないよ」
「うふふ、さすが姉さん。しっかりと締めてくれるわね。
 喧嘩の例えはあんまりいいとは思えないけど、姉さんらしくていいのかな」
   
   
――続く――
 
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