「みなさん、初めまして。今作でヒロインを務めさせて頂くアルミナ・グロドヌイと申します」
「えっと、は、初めまして。お母様……アルミナ・グロドヌイの娘、ミーシャ・グロドヌイです」
「私はお二人にお仕えするメイド件身辺警護をさせて頂いているオリエ・アシャーと申します」
「うふふ、今日はbootUP!ブランドの最新作である『ははむす』のセールスポイントをヒロインである私達3人で紹介させて貰うわね」
「アルミナ様、「はは」でも「むすめ」でもないただのメイドである私がお二人と同じ扱い、ヒロイン扱いなのは、畏れ多いのですが……」
「もうオリエったら、わたしとお母様にとってオリエは家族も同然なんだから遠慮しないで」
「そう仰って頂けるのはとても嬉しいのですが、私は使用人です。お二人とは身分が……」
「いいのよ、オリエ。ここには私達3人しかいないんだから、身分なんて気にする必要はありません」
「確かにメイドとして働いて貰っているけれど、私達、親子にとって貴方はとても大切な、かけがいのない存在なの。だから一緒にいてくれる?」
「うん、オリエがいてくれなかったら、わたしもお母様も館から逃げ出すことも出来なかったし、おじさまの元にたどり着けなかったもの」
「ここ、セールスポイントのコーナーも側に居てくれると頼もしいかな」
「……わかりました。僭越ではありますが、アルミナ様とミーシャ様の仰せに従います」
「ええ、そうして。それとメイドであると同時に貴方は元シノビの戦士として、私達と同じようにヒロインの一角を担っていることを忘れては駄目よ」
「はい。『ははむす』のタイトルから外れているので、いまひとつピンっと来ていないのですが、不本意ながらそのような設定になっているようです」
「私などより、シエル様の方がお似合いだと思うのですが……」
「そんなことない! シエルさんは確かに素敵だし格好いいと思うけれど、オリエは負けてないよ」
「スタイルがとっても良くて、黒い髪が独特の雰囲気があってとっても魅力的。あとエルフなのもチャームポイントかな」
「ありがとうございます。ですが、ミーシャ様も私など比べものにならないほど美しいかと、アルミナ様譲りの綺麗な銀髪、白く綺麗な肌……」
「それに、スタイルもとてもよろしいかと思います」
「えっ、そ、そんなことないよ。確かにこの髪は気に入ってるけど、お母様に比べたら、わたし子供っぽいから」
「うふふ、何を言っているの。ミーシャはもう立派な女性よ、子供っぽくなんてないわ」
「でも、わたし、お母様みたいにスタイルよくないから……」
「そんなことあるわけないでしょう? 私なんて身体中に無駄なお肉がついてしまって、おっぱいもお尻もだらしなくなってしまって、ふぅ、歳には勝てないわ」
「そんなことないよ。お母様はとっても素敵な女性よ。少なくともおじさまはお母様のこと……」
「? レムがどうかしたの?」
「あっ、ううん、なんでもない!」
「……」
「おじさまのことは置いておいて、お母様、そろそろみなさんにセールスポイントを紹介しないと」
「うふふ、そうね」
「あえて言わなくてもわかっていると思うけれど、今回は第一回目ということで、改めて説明するわね」
「題目に書かれているけれど、今作『まましす』がbootUP!初のファンタジー世界を舞台にした物語なの」
「はい。過去に遡ること15年、bootUP!ブランドの処女作『あねいも2』以来、初のファンタジー……仮想世界を舞台にしています」
「じゅ、15年!? ふえぇ、そんなに経ってるんだ? なんていうか、凄いんだね。15年もずっと続けてきたなんて、おじさまと同じ、ベテランなんだ」
「そうね。bootUP!は大半がLOVEエロというコンセプトで作りつづけているのよ」
「そして、そのすべてが現代日本を舞台にして制作されてきました」
「ゲンダイニホン? そんな国があるんだ?」
「いえ、国ではありません。私達が生きている世界とは別の世界といいますか……」
「申し訳ございません、ミーシャ様。概念的な内容で言葉で説明するのが少々難しいのです。あえていうのなら女神様のいる世界と同じ、場所と言えます」
「そうなんだ。どんなに歩いてもたどり着けない場所なのね」
「はい、恐らくたどり着けないかと思います」
「ふふ、ここからはとてもとても遠い場所なのね。けれど、過去のbootUP!の作品をプレイした方々から見ると、私達が住んでいるこの世界……」
「ライドネル大陸がとても遠い場所に感じるのかもしれないわ」
「それだけ、今までの作品とは違うイメージに映るかもしれないっていうことなのよね」
「はい。ですが、私達が住むこの世界……異世界ファンタジーと呼ばれ世界に舞台が変わりますが、やることは変わらないと開発陣……いえ、女神様は仰っていました」
「やることって……あっ!? えっと、それって、LOVEエロのこと?」
「うふふ、そうなるわね。bootUP!の作品は基本的にLOVEエロがコンセプトなのだけど、もう一つだけコンセプトがあるの」
「コンセプト、あまえろと呼ばれています。LOVEエロとの差異は、エッチシーンに至る過程があるか否かとなります」
「LOVEエロはゲームを始めてからしばらく私達ヒロインとエッチなことは出来ないのだけれど、あまえろ系はすぐにエッチを楽しめるの」
「始めるとすぐに……ごくっ、おじさまとわたしが初めから、らぶらぶ状態でエッチなこと……はうっ、ダメダメ、変な想像しちゃダメよ、わたし!」
「落ち着いてください、ミーシャ様。『ははむす』のコンセプトはLOVEエロです。らぶらぶは問題ありませんが、エッチが出来るまでは多少時間を要します」
「そのコンセプトLOVEエロなのだけど、実は3年ぶりに開発されたらしいの」
「はい。まましす、ぼくおね、と2作品連続でコンセプトあまえろでした」
「そうなんだ。3年ぶりのLOVEエロ作品……うぅ、きちんとLOVEエロゲームに相応しいヒロインになれるかちょっとだけプレッシャーかも」
「それは杞憂でしょう。ミーシャ様はどこから見ても素晴らしいヒロインです」
「うふふ、親のよく目を抜きにして私もそう思うわ」
「もう、お母様もオリエもそんなふうに言われると余計に不安になってきちゃうじゃない」
「でも、わたし、頑張ってみる。おじさま……ううん、『ははむす』をプレイしてくれる多くの人達に素敵だって思って貰えるように!」
「はい、それでよろしいかと」
「くすくす、私の自慢の娘だけあるわね」
 
 
 
「と、いうことらしいわ。ふぅ、いくら夫を失ない身体が寂しいからって、レムとあんなことをしてしまうなんて、いい歳をして恥ずかしいわ」
「はわわ、わたし、おじさまとあんなことを……はうぅ、わたしもすっごく恥ずかしいです」
「お二人に救いの手を差し向けて頂けたことには感謝していますし、助けて頂いたお礼として私がご奉仕するのは当たり前ですが……」
「しかし、アルミナ様とミーシャ様にも手を出すとは……」
「まったく、オルティア卿は戦はお強いのですが、女性に対しては不誠実というか、困ったお方です」
「うふふ、確かに娘であるミーシャに手を出しているのを見てしまうと、少しだけ複雑な気持ちになってしまうわ」
「はぁ、私もミーシャとオリエのように若くて瑞々しい身体だったら良かったのに……」
「えっ、お母様?」
「あっ、なんでもない。うふふ、私もレムのこと言えないわね。娘に嫉妬してしまうなんて、本当に仕方のない大人だわ」
「お母様……」
「……」
「二人ともそんな顔をしないで。レムのおかげで無事に3人一緒に居ることが出来る。今後のことはわからないけれど、今はこれでよしとしておきましょう」
「うん、そうだよね。おじさまには感謝しないと。あと、おじさまの元に連れて来てくれたオリエにも、ね」
「感謝など、お二人の従者として当然のことをしたまでです」
「だとしても、ありがとうね、オリエ」
「あっ……その、ありがとうございます」
「うふふ、それじゃ、今回のセールスポイント紹介はこれくらいで終わりにしましょうか。お話したことはたくさんあるけれど……」
「私達とレムの関係、これからのこと、それはゲーム本編をプレイして貰えると嬉しいわ」
「うん、ここで説明するよりも、そっちの方がわかりやすいもの」
「それでは、皆様。今回はこの辺りで」
「次回は私達、ヒロインの魅力を中心にお伝えする予定よ」
「ちょっと恥ずかしいけれど、楽しみにしていてね」
——セールスポイント②へ続く——