「みなさん、初めまして。私、『ははむす外伝』でメインヒロインを努めることになりましたデルフィーナ・リンドバウムと申します」
「親しい方はフィーナと呼んでくれていますから、皆さんも気軽にフィーナと呼んでください」
「私の名前はマリエル・クラウゼ。近衛騎士の一人としてデルフィーナ陛下の近辺警護をしているわ」
「今回、陛下自ら『ははむす外伝』のセールスポイントの紹介をするということで身辺警護ならびにサポート役として同席させて貰ったの」
「うふふ、マリエルが側にいてくれると助かるわ。立場的に交渉や自国のアピールには自信があるんですけど……」
「私自身のアピールと言われると、いまひとつ自信がなかったから。マリエルには客観的な意見でサポートして貰えると助かります」
「はい、陛下。私にお任せください! 全身全霊でサポート致します!」
「ありがとう、マリエル。それではさっそく始めましょうか。第一回目のセールスポイントの紹介は……」
「銀髪ヒロインから王道の金髪ヒロインへ、ですね」
「うふふ、よかった。これは伝えやすい内容ですね」
「はい、私も陛下も髪はブロンド。
前作のメインヒロインだったアルミナ様とミーシャ様は銀髪だったから非常にわかりやすい対比かと思います」
「ええ、前作では銀髪推しだったのに対して、今回は金髪推しに変更したようです」
「アルミナ様もミーシャ様も二人とも美しい方だと思いますが、何か問題でもあったのでしょうか?」
「問題というと大げさですがファンタジーものに金髪ヒロインが一人もいないのは
もったいないという意見がかなり多くあったようなのです」
「その意見を取り入れた結果が、今回の金髪推し……私も陛下もブロンドになったというわけですね」
「はい、その通りです。民の意見は貴重ですから、出来る範囲で積極的に取り入れていかないと、政は出来ません」
「なるほど。難しいものなのですね、政というのは」
「そうですね。ですが民あっての国。私達がこうしてヒロインとして存在できるのもすべて民のおかげだということ忘れてはなりません」
「はいっ、肝に銘じておきます!」
「言葉だけですと、皆さんに今作が金髪ヒロインを推しというのが伝わりにくいと思います」
「ですから、私が今からこの身を持って、このコーナーを見てくださっている方々に
ブロンドヒロインの魅力を伝えようと、そう考えています」
「ちょっ!? お待ちください陛下! いきなり服を脱いで何をするつもりなのです!?」
「私が魅力的なヒロインかどうか、皆さんに確かめて貰うのです」
「そんなことをせずとも陛下は魅力的です! この私が保証します! ですから、早く服を身に着けてください!」
「いいえ、これは私の、リニカ王国女王としての使命なのです」
「私が魅力的だと、皆さんに思って頂くことができなければ、最悪、この世界が消えてなくなってしまうのかもしれないのですから」
「ですが、何も裸にならなくても魅力を伝えることは出来るのではないかと……」
「それは駄目です。このゲーム『ははむす外伝』は、LOVEエロゲーなのですから。
裸体を見られる程度で怯んでいたらヒロインは務まりません」
「っ! わかりました。そういうことなら私も陛下と共に、ここを見てくれている皆にブロンドヒロインの良さを伝えようと思います」
「なりません。これは王である私の努め、マリエルが付き合う必要はないのです」
「いえ、私は近衛として陛下の警護とサポートを団長から命じられているんです」
「その身を犠牲にしようとしている陛下を目の前にして何もしないという選択肢は私にはありません!」
「私も陛下と共にこの身を捧げます。私の髪もブロンド、ヒロインなのですから!」
「マリエル……わかりました。それでは共に、このコーナーを見てくださっている方々に私達が魅力的かどうか判断して貰いましょう」
「御意!」
   
 
 
 
「ふぅ、国の為のとはいえ、私ったら、はしたないことをしてしまいましたね」
「まったく、ご自分の身をアインに報酬として差し出しなんて、馬鹿げています」
「ですが、アインさんに助けて頂いた時に私達は、謝礼として支払える金も銀も宝石も何も持ち合わせていませんでしたから」
「はしたないことをしてしまったと思いますがアインさんとの事は、私、これっぽっちも後悔していません」
「ダークエルフの言うことを信じるなんて、陛下はアイツに甘すぎます」
「ふふ、確かに甘かったかも知れませんが、私の人を見る目は間違っていませんでした。
アインさんのおかげで、今の私達があるんですから」
「マリエル、貴方もアインさんを信じられる、そう思ったからその身を捧げたのではないのですか?」
「わ、私は別に……ただ陛下の身代わりになれればと思ってアイツに抱かれただけで、信頼とかそういうのじゃありません」
「くすくす、長い耳を真っ赤にして言っても説得力がありませんよ、マリエル」
「っ!? 私は耳を赤くなどしてません! 勘繰りすぎです」
「うふふ、わかりました。私の指摘が間違っているのか否かは、
ゲームを買ってプレイしてくださった皆さんの判断に委ねるとしましょう」
「あう……」
「それでは、一回目となるセールスポイントの紹介はそろそろお開きにしましょう」
「はい、陛下。最後に再確認しますが、今作は金髪ヒロインが活躍するお話、ということでよろしいのでしょうか?」
「ということだから、私と陛下の魅力をより具体的に知りたければ、『ははむす外伝』をプレイしてみて」
「そうですね、そうして頂けると私も嬉しいです。少々、恥ずかしいのですが……」
「それは私も同じです。それじゃ、一回目のセールスポイントの紹介は終わりにするわよ」
「次回は金髪ではないけれど、
攻略対象ヒロインであるレイラさんとエルザ団長の紹介を団長達自らする予定だから楽しみに待っていて」
 
 
——セールスポイント②へ続く——